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脱調検出機能付きモータ・ドライバ CBS50シリーズ
技研だより




 

 このコーナーでは、技術研究所をはじめとするマイコムの技術現場の最新情報を紹介しています。


 今月は、昨年春の発売以来ご好評いただいております、脱調検出機能付きモータ・ドライバの「CBS50シリーズ」につきましてご紹介します。

 CBS50シリーズはドライバ内部で脱調の兆候や回転ムラを検出する事が可能になった新方式のドライバと専用のステッピングモータによる新しいモータ制御システムです。

<特徴>
■ エンコーダレスで脱調の兆候や回転ムラを検出可能
■ NanoDrive制御による超高分解能駆動
■ バックラッシュ補正機能搭載

以下では過去にご紹介した動画記事をご紹介すると共に、それぞれの特徴について解説します。
脱調検出機能

 マイコム独自のスターバイポーラ結線による巻線構造により、これまで難しいとされてきた、ドライバ回路内での回転振動(回転ムラ)から脱調に至る回転情報の選出が可能になり、脱調に起因する過負荷駆動時には「ドライブモニタ機能」から「過負荷警告信号」を発信する事が可能になりました。
 このため、ACサーボモータのような回転情報を得るためのエンコーダやレゾルバ等によるフィードバック制御が不要になります。

 

←CBS50の脱調検出機能について解説した動画記事はこちら

 ご紹介しているデモ動画ではトルク測定器を使用し、駆動速度を一定に保ちながら段階的に負荷トルクを上げ、脱調やその兆候を検出する様子をご紹介しています。




NanoDrive高分解能駆動

 CBS50シリーズには、マイコムの独自技術である微細ステップ駆動回路(NanoDrive)を搭載しています。CBS50では1回転を均等に200,000分割を可能にしました。

■ 最大1回転を200,000分割(0.0018°)
■ 高分解能駆動時にマイクロステップ駆動のようなトルク低下なし
■ 角度精度の均等性に優れ、超高分解能駆動時でのインチング送り(1パルス送り)が可能

←NanoDrive制御における、位置決め精度測定を解説した動画記事はこちら

<測定方法>
1.レーザ照射器からの光をスケールに照射した際の軌跡移動を確認

2.1の実験では1/1000駆動時の軌跡移動がはっきりと確認出来ない為、レーザー照射器からの光を直接CCDカメラでとらえ、解析ソフトにて軌跡移動を確認
 

←NanoDrive制御における、角度精度の均等性を検証した動画記事はこちら

 ご紹介している記事ではスライドテーブルに取り付けたダイヤルゲージを一定パルスで駆動し、NanoDrive制御型のモータ・ドライバの位置決め精度を検証しています。




バックラッシュ補正機能

 ボールねじ、タイミングベルト、減速機などの駆動機構系で生じるバック ラッシュ値の補正を可能にし、安価な駆動機構での精密な位置決めを実現しました。


←バックラッシュ補正機能の詳細解説記事はこちら

 ご紹介している記事ではバックラッシュを補正して動作する様子を動画でご紹介すると共に、バックラッシュ補正量の設定方法等をご紹介しています。