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ネオサーボモータ・ドライバ CBS50 バックラッシュ補正機能
技研だより




 

 このコーナーでは、VEST研究所をはじめとするマイコムの技術現場の最新情報を紹介しています。

 今月はネオサーボモータ・ドライバ「CBS50シリーズ」に搭載されたバックラッシュ補正機能について動画でご紹介します。

 バックラッシュとは送りねじ機構やギア等のかみ合わせに生じる隙間の事であり、現在回転している方向から逆回転に切り替えた時にその隙間の分誤差が生じます。
 バックラッシュ補正はパルスコントローラや上位のシーケンサ等で補正するのが一般的ですが、今回発売した「CBS50」にはドライバ側にバックラッシュ補正機能を搭載しています。

 今回ご紹介するデモ機ではモータとエンコーダをカップリングで接続し、そのカップリングのガタをバックラッシに見立てて「CBS50」に搭載されたバックラッシュ補正機能を使って角度誤差を補正します。

CBS50 バックラッシュ補正デモ機 動画
高画質版 低画質版
g2009-07-1.wmv
640×480(750kbps)
Windows Media Player用
g2009-07-2.wmv
320×240(290kbps)
Windows Media Player用
回線速度・回線状況により、動画の表示・再生に時間がかかったり、途切れる場合がありますのであらかじめご了承ください。

デモ機のシステム構成

■エンコーダの分解能:20000 (1カウント 0.018°)
■バックラッシュ補正用分割数設定:40分割 (1パルス移動量:0.018°)

 上記の構成でモータ1回転の間欠動作を行います。
 カップリングのガタがモータ1回転(20000パルス)に対して0.09°(5パルス分)あり、CBS50に搭載されたバックラッシュ補正機能を使いその角度誤差を補正します。





CBS50 バックラッシュ補正機能 設定解説

CBS50ではスイッチによる設定値で補正するモードと自動取得機能で得られた値で補正するモードの2つをご用意しています。
(上記のデモ構成は本体側のスイッチで補正値を設定するモードです)

以下に、それぞれのバックラッシュ補正モードについてご紹介します。

<設定方法1> バックラッシュ補正量を本体スイッチで設定する方法

 このモードでは、バックラッシュ補正動作用の分割数と補正値を本体に設けられたスイッチで設定を行います。

分割数設定:2〜40
 ・分割数2の場合:最小補正角度0.36°
 ・分割数40の場合:最小補正角度:0.0018°

補正値:1〜256
 (補正値はCW方向、CCW方向それぞれのバックラッシュ量を設定可能です)


<設定方法2> バックラッシュ補正量を自動取得する方法

 このモードでは、センサ入力を利用しバックラッシュ補正量の自動取得を行います。

(1) バックラッシュ自動補正動作を開始しすると、予めスイッチで設定された方向に動作を開始し、センサ入力が'ON'になると動作を停止します。(回転速度60rpm)

(2)500msec待機後、(1)と同じ回転方向に動作を開始し、センサ入力が'OFF'になると動作を停止します。(回転速度:30rpm)

(3)500msec待機後、(2)とは逆方向に動作を開始し、センサ入力が'ON'になると動作を停止します。(回転速度30rpm)

(4)500msec待機後、(1)と同じ方向に動作を開始し、センサ入力がOFFになると動作を停止します。(回転速度30rpm)

 一回の自動取得動作でCW、CCW両方向のバックラッシュ補正量を自動取得する事が可能です。