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 マイコムの独自技術である「ナノ・ドライブ制御」について、その性能や特徴をご紹介致します。





 一回転を最大50万分割する事が可能なナノ・ドライブ制御は、ステッピングモータの常識を覆す精度での高分解能駆動を可能にしました。


一般的な5相ステッピングモータの場合
分解能 1パルス移動量 1回転分割数
1/1(フルステップ) 0.72° 500分割/1回転
1/2(ハーフステップ) 0.36° 1,000分割/1回転
ナノ・ドライブ制御(5相ステッピングモータ)の場合
最大分解能 最小1パルス移動量 最大1回転分割数
1/1000 0.00072° 500,000分割/1回転



一般的な2相ステッピングモータの場合
分解能 1パルス移動量 1回転分割数
1/1(フルステップ) 1.8° 200分割/1回転
1/2(ハーフステップ) 0.9° 400分割/1回転
ナノ・ドライブ制御(2相ステッピングモータ)の場合
最大分解能 最小1パルス移動量 最大1回転分割数
1/1000 0.0018° 200,000分割/1回転






 一般的なマイクロステップ駆動は、高分解能で駆動する際に角度分割の均等性は保たれていません。しかしナノ・ドライブ制御では、それぞれのモータに合わせて最適化したデータを知識としてドライバに持たせる事により、超高分解能駆動時でも角度分割の均等性を保ちながら高精度の駆動が可能です。


ナノ・ドライブ制御 位置決め精度測定の実験紹介記事はこちら

ナノ・ドライブ制御におけるモータの機械誤差に関する解説記事はこちら






 一般的なマイクロステップ駆動は、高分解能で駆動する際にパルス信号に対して追従せず、数パルス分が一度に動く事がありますが、ナノ・ドライブ制御では超高分解能駆動時でも1パルス送り(インチング送り)の追従駆動が可能です。









 ステッピングモータにはそれぞれ固有の振動領域が存在しますが、ナノ・ドライブ制御による高分解能駆動によって、振動レベルを大幅に抑える事が可能です。









 一般的なマイクロステップ駆動は、高分解能で駆動する際、1/1(フルステップ)駆動時のトルク特性と比較し、数%〜数10%のトルクの低下が発生します。ナノ・ドライブ制御では、トルクの低下が発生せず、モータの能力を十分に発揮する事が出来ます。









 5相ステッピングモータ用や2相ステッピングモータ用をはじめ、様々な電源電圧やモータ駆動電流に対応したラインナップをご用意しております。


5相ステッピングモータ用 ナノ・ドライブ
シリーズ名 電源電圧 モータ駆動電流 製品紹介ページ
INS50シリーズ AC100V 1.4A/相
2.8A/相
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AC200V
INS500シリーズ DC24V 0.75A/相
1.4A/相
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INS501シリーズ DC48V 2.8A/相 製品紹介ページはこちら



2相ステッピングモータ用 ナノ・ドライブ
シリーズ名 電源電圧 モータ駆動電流 製品紹介ページ
INS20シリーズ AC100V ユニポーラ Max2.0A/相 製品紹介ページはこちら
INS200シリーズ DC24V ユニポーラ Max2.0A/相 製品紹介ページはこちら
SNDシリーズ DC24V ユニポーラ Max2.0A/相 製品紹介ページはこちら