Neo Servo Motor and Driver
Neo Servo System
CBS50シリーズ 






機能 性能 モータ・ドライバ 設置・規格・RoHS指令
(1) ■ドライブモニタ■
 ドライブモニタ信号
 脱調に起因する過負荷駆動時に出力される警告信号の条件(速度や分割数など)はありますか。
 ドライブモニタ信号の取り込み
 ドライブモニタはホスト側(コントローラ)に取り込むことは出来ますか。

(2) ■超高分解能駆動■
 超高分解能
 エンコーダを用いず、どうして高分解能が得られるのですか。
 Nano Driveの優位性
 Neo Servo SystemのNano Driveの優位性にどのようなものですか。
 外部入力による分割数切替
 分割数切り替えは、外部入力によっても可能ですか。
 分割数切替手順
 パルス停止後、分割数を変更しても位置は確保できますか。

(3) ■超低振動駆動■
 超低振動の実現
 超低振動は何故実現できるのですか。

(4) ■バックラッシュ補正機能■
 バックラッシュと分割数
 バックラッシュ量は分割数に依存するのでしょうか。
 電源投入時のバックラッシュ補正
 バックラッシュ補正は電源投入時から有効となるのでしょうか。
 原点サーチ動作とバックラッシュ補正
 原点サーチ動作時には、バックラッシュ補正機能を都度「無効」にしないといけないのですか。

(5) ■バックラッシュ量自動取得■
 センサ入力使用
 センサ入力はZ+ と Z- がありますが、どの様なケースで使用すれば良いでしょうか。
 バックラッシュ量自動取得
 バックラッシュ補正機能の補正値自動取得はどのような方法で補正値を取得するのですか。

(6) ■MONI出力■
 MONI出力
 MONI出力とはどのような機能ですか。
 MONI出力使用例
 MONI出力はどのように使用すれば良いのでしょうか。

(7) ■自動カレントダウン■
 自動カレントダウン
 自動カレントダウンとはどのような機能ですか。

(8) ■カレントオフ入力■
 カレントオフ入力
 カレントオフ入力とはどのような機能ですか。

(9) ■オーバーヒート出力■
 オーバーヒート出力
 オーバーヒート出力とはどのような機能ですか。

(10) ■モータ■
 Neo Servo Motor
 Neo Servo Motor とはどのようなモータですか。
 脱調について
 Neo Servo Motor は何故脱調しないのですか。




(1)ドライブモニタ
 ドライブモニタ信号
 脱調に起因する過負荷駆動時に出力される警告信号の条件(速度や分割数など)はありますか。

 ドライブモニタが機能する条件は、次の通りです。 

■分割数1〜40 (基本ステップ0.72°)
■速度300rpm〜約4,500rpm

 これまでの脱調検出には、モータに搭載するエンコーダまたはレゾルバといった外部センサからの回転情報を得る方法と、モータ駆動電流の乱れを検知して回転情報を得る方法があります。

 前者の場合にはモータサイズが大きくなり、ドライバからモータへのケーブル配線が面倒であること、ドライバ回路の規模も大きくなります。後者の場合には、前者の欠点はなくなりますが、脱調状態は検出できても、その兆候状態の検出は難しいとされています。

 そこで、マイコムのNeo Servo Systemでは、マイコム独自の慣性コンデンサ搭載のクロスバイポーラ結線によるモータ構造によって回転の超低振動化とモータ巻線からの回転情報を得る方式を構築しました。

 その結果、定格トルク以内の負荷に対しては「脱調レス」、定格トルクを超える負荷変動による脱調とその兆候を捉え、警告信号としてモニタすることが可能となりました。


 <エンコーダレスでの脱調検出>
 

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 ドライブモニタ信号の取り込み
 ドライブモニタはホスト側(コントローラ)に取り込むことはできますか。

 取り込みは可能です。
 入出力コネクタにはドライブモニタ出力端子があり、コントローラやPLCなどの上位装置とのインターフェースが取れます。

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(2)超高分解能駆動
 超高分解能
 エンコーダを用いず、どうして高分解能が得られるのですか。

 本来のサーボ制御は、指令値どおり正確に動作させることです。それには正確に動作させる駆動回路が必要です。

 エンコーダは正確に動作しているかどうかを確かめるためのものですが、指令から時間を経た情報を得ているだけで、しかもエンコーダそのものにも角度誤差があります。

 そこで、指令値どおり正確に動作させるには、定格を定め、その範囲での指令値に対するあらゆる制御量(制御値)について動作検証行い、そのデータを下にした制御法(マイコムでは「知識制御」と称している)を行うことによって正確な動作を可能にしています。

 CBS50シリーズは1回転あたり基本ステップ角を0.72°とし、最大400分割、1パルスあたり0.0018°の角度制御が可能です。

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 NanoDriveの優位性
 Neo Servo System の Nano Drive の優位性にはどのようなものがありますか。

 Nano Driveの優位性はたくさんあります。
.
■モータ毎にNano Drive 駆動手順を知識化していますので、モータ毎での最適なステップ角制御が可能です。

■高分解能駆動時にも、1パルス応答が可能です。

■1回転あたりの高分解能とその均等制御が可能です。

 詳細については技研便りコーナーに掲載。
 参考:技研便り、2005年4月【Nano Drive 制御の角度精度検証

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 手動入力と外部入力による分割数切替
 分割数切替は、手動入力と外部入力のいずれでも可能ですか。

 手動スイッチによる操作と外部入力による切替ができます。

■手動入力による分割数切替
 SW7をOFFに選択し、SW1の4ビット操作で16通りの分割数が選択できます。

■外部入力による分割数切替
SW7をONにし、信号入出力コネクタのDIV-B0〜B3を使用し、16通りの分割数が選択できます。

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 分割数切替手順
 パルス停止後、分割数を変更しても位置は確保できますか。

 基本ステップ角位置での切替では、その位置を確保します。
 基本ステップ角位置とは、分割数1のステップ進み角である0.72°の倍数の位置です。そのため、基本ステップ角位置以外で分割数を切り替えた場合、下図に示しますように、切替後のステップ進み角が基本ステップ角位置を飛び越す動作となるため、励磁原点MONI は出力されません。

 

 (ご注意)高分割数(400〜50)の駆動後に、低分割数(40〜1)への切替を基本ステップ角位置以外で行った場合、前述の通り位置ズレは起こしません。ただし、低分割数(40〜1)駆動が開始された最初の1ステップ進み角の均等性が、負荷等の動作条件により微少ですが乱れる場合があります(下図参照)。従いまして、分割数の切替は基本ステップ角位置で行って下さい。

 

 分割数の切替は「励磁原点位置」で行った方がコントローラプログラムでの位置管理が簡単になります。ただし、任意の位置で分割数切替を行っても、それに対応する位置管理プログラムを構成しておけば、励磁原点位置以外の切替でも位置管理が可能です。

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(3)超低振動駆動
 超低振動の実現
 超低振動は何故実現できるのですか。

 マイコム独自のNano Drive 制御(高分解能)と、また新たに開発したFine Damperによる慣性コンデンサを搭載しているため、超低振動特性は低速から高速域までカバーします。

Fine Damper の特徴は次の通りです。

■低速域から高速域までモータの振動を最大限に抑制。

■振動による脱調を回避し、モータが持つトルク、速度特性を最大限に発揮。

■2相/5相ステッピングモータの□42〜□85まで幅広いモータに対応したラインナップ。

■全6種類のFine Damper をパッケージ化した「Fine DamperKits」を用意。

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(4)バックラッシュ補正機能
 バックラッシュと分割数
 バックラッシュ量は分割数に依存するのでしょうか。

 ステップ角の分割数設定スイッチとは別にバックラッシュ補正機能専用の分割数設定スイッチがあり、ステップ角の分割数には依存しません。

 バックラッシュ補正専用分割数設定は、アクチュエータのバックラッシュをどれだけゼロに近づけたいかによって、ユーザ様に設定して頂けます。

 アクチュエータ側にはバックラッシュとなるガタから摩擦抵抗、捻れや負荷変動があり、そのような要因を考慮した精度確保にはより細かいステップ送りが必要となり、ステップ角の分割数を高く設定することが求められます。

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 電源投入時のバックラッシュ補正
 バックラッシュ補正は電源投入時から有効となるのでしょうか。

 バックラッシュ補正機能の「有効/無効」を設定するスイッチがあります。バックラッシュ補正機能を「有効」にしますと、機能は電源投入時から有効になります。

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 原点サーチ動作とバックラッシュ補正
 原点サーチ動作時には、バックラッシュ補正機能を都度「無効」にしないといけないのですか。

 ユーザ様のご都合で「有効」としても問題はありません。

 コントローラが原点サーチ動作をする時に、バックラッシュ補正機能を「有効」としても、誤動作することはありません。原点サーチでセンサのON/OFFのエッジをサーチされる場合には「無効」の設定が良く、パルス数管理の仮想原点サーチでは「有効」の設定が良く、ユーザ様の仕様により使い分けしていただけます。

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(5)バックラッシュ量自動取得
 センサ入力使用
 センサ入力はZ+ と Z- がありますが、どの様なケースで使用すれば良いでしょうか。

 バックラッシュ量の自動取得機能で使用します。アクチュエータの原点センサ信号をこのセンサ入力Z+ と Z- に接続し、自動取得機能によるパルス出力でアクチュエータを動作させ、原点センサ信号のON/OFFを検知しバックラッシュ量を取得します。

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 バックラッシュ量自動取得
 バックラッシュ補正機能の補正値自動取得はどのような方法で補正値を取得するのですか。

 アクチュエータの原点センサ信号を、信号入出力コネクタのセンサ入力Z+ と Z- に接続します。
 スイッチ1の8極「BLDAT_AT」をONにし、スイッチ2の1極「BLDAT_SEL」で自動取得する回転方向を設定します。
 信号入出力コネクタのBL+ と BL- を ON にすると、バックラッシュ量自動取得動作を開始します。
 動作が開始されるとパルスを出力しアクチュエータを動作させ、原点センサ信号のON/OFFを検知しバックラッシュ量を取得します。

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(6)MONI出力
 MONI出力
 MONI出力とはどのような機能ですか。

 出力励磁パターンが励磁原点であることを示す機能です。LED(緑)が点灯し、信号入出力コネクタのMONI端子に信号を出力します。

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 MONI出力使用例
 MONI出力はどのように使用すれば良いのでしょうか。

 MONI出力は分割数に関わり無く、7.2°毎に出力し、原点サーチ時の位置決め精度を高めるために使用します。

 ニア原点センサONの後、MONI出力を原点とすることで、センサ信号の幅および応答性に左右されない精度の高い位置決めができます。
 また、位置管理用パルスカウンタや位置ズレ検出にも利用できます。

 

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(7)自動カレントダウン
 自動カレントダウン
 自動カレントダウンとはどのような機能ですか。

 省電力機能です。モータ停止時の約200msec 後に、モータ駆動電流値を通常の約50%まで自動的に下げ、電力消費を抑えるとともにモータの発熱を低減します。

 

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(8)カレントオフ入力
 カレントオフ入力
 カレントオフ入力とはどのような機能ですか。

 モータの励磁・無励磁状態をON・OFFする機能です。Hレベルで励磁オフ(フォトカプラ“ON”時)、Lレベルで励磁オン(フォトカプラ“OFF”または未接続時)となります。

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(9)オーバーヒート出力
 オーバーヒート出力
 オーバーヒート出力とはどのような機能ですか。

 ドライバの内部温度が異常上昇したことを示す機能です。ドライバ内部の温度が約70℃を超えた場合にヒートLED (赤)が点灯し、ヒート端子に信号を出力します。

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(10)モータ
 Neo Servo Motor
 Neo Servo Motor とはどのようなモータですか。

 マイコム独自のCross Bipolar(クロスバイポーラ)方式という、モータ各相巻き線の中点(クロスポイント)からリード線を取り出した構造のモータです。
 この中点から得る信号によりモータ回転振動や過負荷による脱調兆候を捉え、ドライブモニタの出力信号としています。
 
 <Cross Bipolarモータの巻線構成図例>
 

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 脱調について
 Neo Servo Motor は何故脱調しないのですか。

 低速運転域でのモータトルクは非常に高く、よほどの過負荷が掛からない限り脱調することはありません。しかし、トルク計算による、モータ選定時に余裕率が少ない場合や外因による振動が加えられた場合には、中速域・高速域において回転振動が高まり、稀ですが脱調する場合があります。そのためにNeo Servo Motor では慣性コンデンサを搭載することで、中速・高速域での回転振動を抑制し、脱調を起こしにくくしています。

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