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 今月は、MECHATROLINK-Uに対応した新製品の5相ステッピングモータ用ドライバ「MLN50シリーズ」の制御方法や通信コマンド等についてご紹介します。


 MECHATROLINKに対応したステッピングモータ用のドライバは一般的なステッピングモータ制御のシステム構成とは違い、上位よりコマンドを受けドライバ内部でパルスを生成しモータを制御します。(下図参照)




 以下では、MECHATROLINK対応ステッピングモータドライバの「MLN50シリーズ」を制御する際に使用する、位置決め用のコマンドにつきましてご紹介致します。

早送り位置決め(POSING)

 最終の目標位置と送り速度を指定して位置決めを行います。

 コマンド内では目標位置(絶対位置指定)と早送り速度(最高速)を設定し、加速定数と自起動速度はパラメータで設定を行います。

定速送り(FEED)

 指定送り速度による定速送りを行います。(スキャン運転)
停止は、HOLDコマンドを実行することにより、減速停止を行います。

 コマンド内では送り速度(最高速)を設定し、加速定数と自起動速度はパラメータで設定を行います。

補間送り(INTERPOLATE)

 パラメータで設定した通信周期ごとの補間位置を絶対位置で指定する事によって補間送りを行います。

外部入力位置決め(EX_POSING)

 早送りを行い、外部位置決め信号によって位置決めするコマンドです。
 
 位置決め実行中に指定された外部信号が入力されると、その位置から予めパラメータで設定された外部位置決め走行距離だけ進んだ位置へ減速停止を行います。


 走行状態からの減速停止距離が外部信号位置決め走行距離より多い場合には、減速パターンに従って減速停止を行い、その後で目標位置へ引き戻しを実行してコマンド終了となります。(EX_POSING 図2)

(EX_POSING 図1)


(EX_POSING 図2)

位置検出機能付き補間送り(INTERPOLATE)

 補間送りを行いながら、選択された外部位置決め信号により現在位置カウンタのラッチを行い、ラッチ位置データを一次局に返します。


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