このコーナーでは、技術研究所をはじめとするマイコムの技術現場の最新情報を紹介しています。
 今月は、現在開発中の木製筐体を採用した製品の最新情報をご紹介致します。



 マイコムでは現在スタンドアロンコントローラSNCシリーズ用のローダ(プログラム入力用ペンダント)に木製筐体を採用した商品を開発中です。
 ローダは直接手に持ってご使用頂く製品であり、手触りの良さや軽さ等、従来の板金筐体にはない良さが木製筐体にはあります。

 
■木材選び■
 当初ムク材を使用した試作品を制作しましたがソリが問題になりました。ソリの少ない木材を探し様々な木材をテストした結果、合板のMDFパネルを採用しました。

MDFパネルの切断面は木ねじが効かない為、内部にひのきの角棒を接着する事でネジ止めが可能になりました。また木製フレームの強度アップにも繋がっています。

 
■接着剤■
 一般的な木材用の接着剤は水性ですが、様々な試験の結果油性の接着剤を採用しています。

 
■塗料■
 塗料に関しても現在、色や仕上げ等様々な試作品を製作しテストを行っております。右の写真はウォルナット色のオイルステインで塗装した物になります。

 仕上げにニスを塗った物も製作し、手触りや傷のつきにくさ等を評価・検討しています。
 
■ストップスイッチ■
 押しやすさ等を考慮し、ストップスイッチは本体右上部に配置しました。



 
■評価試験■
 初めての木製筐体と製品であり、評価試験には様々な苦労もありましたが、金属筐体の従来品と比較して、EMI(エミッション)試験等、すべての試験において同等以上の性能となりました。